成功事例 ~美容室で開業希望~
美容室で開業したいという山田さん(28歳)が来られました。
1ヵ月前に国金の審査で落ち、さらについ一昨日、兵庫県信用保証協会でも落ちてしまった、ということでした。
開業資金を、兵庫県信用保証協会と国金(日本政策金融公庫)でなんとしても受けたい、というご希望でした。
なぜ、審査に落ちたのかを分析
まず、通帳で自己資金を見せていただきました。
ご本人は「自己資金が200万円もあるのになぜ落ちたんだろー」と言われていますが・・・
「自分が思っている自己資金」と「国金や信用保証協会の担当者が認めてくれる自己資金」は、ほとんどの場合違っています。
「自己資金はゼロ」と見られて落ちてしまう人が非常に多いので、わたしどもはまず最初にこれを拝見します。
最終の残高が200万円であることはたしかでした。
しかし・・・
一番よくみられてしまう最近半年の残高の増減がかなり激しい。
なぜこうなったのか、を書類上できっちり説明することが必要であることをご指南しました。
ご自身で作成した創業計画書を見せていただきました。
売上・利益ともに計画数字が低すぎる、という印象をまず持ちました。
計画を低めに設定するのは決して悪いことではありません。
むしろ「堅実な人だな」となるので好印象です。
でも、低すぎると「何百万円も貸すのに、これだったら貸す意味があるの?」あるいは「貸しても返してもらえるのかなぁ?」となるので、これまた具合が悪いのです。
このさじ加減が結構難しいですね。
アピールポイントをしっかりと!
いろいろお話を聞いてみると、雇われ店長の時代からの人脈がかなり豊富で、開業すればその際のお客様のうち何割かが来ていただけそうだということがわかりました。
「それこそすばらしいアピールポイントですよ!」とお伝えしました。
「すでに来てもらえそうなお客様の見込がある。」というのは強力な武器です。
国金も信用保証協会も「この人に貸したらきっちり返済してくれそうか」ということを一番気にしているのですから。
自己資金が明らかに200万円があるという説明をきっちり書面で作った上で、創業計画書もきっちり作り込み、希望額どおり、開業資金として、国金で400万円、兵庫県信用保証協会で250万円を借りることが出来ました。
ポイント
- 創業計画書をとことん説得力あるように書くのが重要。
- 大き過ぎず小さ過ぎずの計画で、「なぜこの売上・利益が上がるのか」を説得力あるように記すのが絶対条件
- 自分でコツコツ貯めた自己資金がこれだけある、ということを説得力あるように説明する、あるいは書面で提出することが肝要
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