独立開業には計画性がとても重要で、商売を始める前にはさまざまな予測を立てなくてはいけません。大会社では経営計画を毎年作成しているが、個人飲食店にもこの作業は必要です。いい加減にやっていては、商売の上で良い結果は生まれないのは当然です。
独立開業に必要な事業計画
独立開業に必要な事業計画はおおむね次の3つです。
- 初期投資(開業費用)はどれくらいかかるか
- 毎月の損益収支はどの程度になるか
- 開業後、半年間程度の資金繰りをどう計画するか
1.初期投資(開業費用)
「初期投資」には、次のようなものがあります。
- 賃借物件の保証金
- 店舗内外装の工事資金
- 厨房の設備資金
- 椅子・テーブルなどの内装家具
- 厨房の道具
- 食器
- 消耗品
- ユニフォーム
店の立地条件、大きさにもよるが、初期投資は、最低600万円~1200万円程度はかかると考えておいた方が良い。
2.毎月の損益収支
「毎月の損益収支」は、開業した後に計算するものですが、これは以下の3つの数値を把握すれば概算が可能です。
●毎月の売上の予測
最も重要な指標です。
おおよその月商は、メニューから想定した「客単価×1ヶ月の営業日数」の計算式で計算できます。
なお、売上高の予測に対しての希望的な観測は慎むべきで、確実な数値を見込まなければなりません。
この数値が大きく狂うと、すぐ資金繰りがひっ迫するので十分注意することです。
開業後は、この数値に必達するためのあらゆる努力が重要になります。
●1ヶ月の粗利益高
1ヵ月の粗利益高は、メニュー全体の粗利益率が平均何%取れるかを見ることで1ヶ月の粗利益高が計算できます。
●店の損益収支
この計算式は、
粗利益高-(人件費+家賃+水道光熱費+消耗品費など)
で、粗利益高から経費を差し引くことで計算出来ます。
3.資金繰り計画
「資金繰り計画」は、「初期投資(開業費用」)と「毎月の損益収支」の予測が出来た段階で概算を算出します。
まず「初期投資」の金額をどのようにして調達するかを考えなければならない。
全額自己資金で対応できればベストですが、やっぱり3割くらいは自己資金でまかなうことが望ましいですね。
借入金の比率が増えれば、毎月の返済が負担になるし、金融機関からの借入れも難しくなります。
また開業後の収支予測が黒字だったとしても、実際には売上不足などが起こる可能性もあるので、自己資金は全額使わずに、3~4ヵ月間程度の赤字を見込んで残しておきたいです。
こういった資金にかかわる計画を綿密に練り上げておかないと、店をオープンにしたところで、すぐ行き詰ってしまうことにもなりかねないです。
なお、個人の商売といえども、金融機関からの借入れを依頼する場合は、必ずこの事業計画を提出しなければならないので、よく検討しておく必要があります。
事業計画は、これからのビジネス目標でもあるのです。
あなたのお店の事業計画を作ってみましょう
実際以下にあてはめてみてください!
(1)初期投資
賃貸物件の保証金 | 万円 |
店舗内外装の工事資金 | 万円 |
厨房の設備資金 | 万円 |
椅子・テーブルなどの内装家具 | 万円 |
厨房の道具 | 万円 |
食器 | 万円 |
消耗品 | 万円 |
ユニフォーム | 万円 |
その他 | 万円 |
合計 | 万円 |
②毎月の損益収支
客単価 円 × 一日当りの来客数 人 × 1ヶ月の営業日数 日
= 合計 万円
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